走るとアキレス腱が痛い!その予防と改善方法

Photo by Joshua Earle on Unsplash

Photo by Joshua Earle on Unsplash

こんにちは。今回はアキレス腱の痛みについてお話しします。

アキレス腱はランニングの際は、体重の12.5倍もの負荷がかかると言われていて、ランニング障害の中でも発症しやすいと言えます。

また、アキレス腱は血流が乏しいことから、組織が損傷してしまうと治りにくい、という特徴があります。

痛む場所によって種類が異なる

アキレス腱が痛い、と言っても痛みのある場所によって種類が異なります。

・アキレス腱付着部症→①滑液包炎と②付着部症(狭義)

・それ以外のアキレス腱障害→③アキレス腱症と④アキレス腱周囲炎

アキレス腱は踵に付着しているので、その付近で痛みがあれば、アキレス腱付着部症と呼ばれます。付着部より遠くなると、それ以外のアキレス腱障害に分別されます。

その境界は踵の骨から約2cmとなっています。

なぜ分けるのか?見分け方は?

なぜ分類するのか?理由は対処法が異なるからです。

対処方法については後述します。

まず、症状と見分け方について説明します。

アキレス腱症について

・症状

アキレス腱痛(踵から2~6cm上)

起きてすぐ1歩目の痛み

爪先立ちもしくは蹴り出しができない

アキレス腱を押すと痛い

アキレス腱周囲炎について

症状についてはアキレス腱症と似ていますが、異なる点があります。

それは、炎症症状と押した時の痛みです。

押した時の痛みは、周囲炎は足首を動かしても同じ場所です。

しかし、アキレス腱症では動かすことで痛む位置が移動する。

また、アキレス腱症では、組織の炎症所見が見られず、変性のみと言われています。したがって、腫れたり熱をしません。こうした違いがあります。

アキレス腱付着部症(①滑液包炎と②付着部症)について

・症状

起きてすぐ1歩目の痛み

押すと痛い

つま先を上に向けると痛い

腫れと熱感

①と②の違いは痛む位置と腫れる位置によって違います。

滑液包炎→アキレス腱のすぐ前を内側外側からつまむと痛い。踵の上外側に腫れがある。

付着部症→アキレス腱の付いている部分を押すと痛い。付着部に腫れ。

原因は?

アキレス腱に対する過負荷が原因です。

また、好発年齢が35~45歳であることから、加齢による変性も要因であるとの報告もあります。

代表例をあげると以下のようになります。

ふくらはぎの筋肉が固い、筋力が弱い

重心が後ろにある

フォアフット走法に変更

股関節の柔軟性、筋力の低下

シューズの問題

アーチが潰れる:足部の剛性が低下するとふくらはぎの筋肉の収縮が増加します。

オーバープロネーション:アキレス腱は捻れ構造になっています。そのため、捻れが強くなると、ストレスが強まります。

体重の増加

練習量や環境の変化

 

対処方法と予防

ここで、対処方法を説明します。

まずは安静に

アキレス腱症以外は炎症が発生しているので、アイシングを行いましょう。そして安静にすることも大切です。

アイシングについてはこちら

急に痛くなった!そんな時はアイシングを

2018.03.20

アキレス腱に負担をかけないためにインソールやテーピング、また踵をあげるヒールパッドを利用すると余計な負荷がかかりません。ここで無理をしてしまうとただでさえ治りにくい組織なので慢性化しやすいです。

痛みが落ち着いてくれば、次の段階へと進みます。

ふくらはぎの筋肉の機能強化

ふくらはぎの筋肉の機能を向上させる必要があります。

まずは柔軟性の向上が必要なので、アキレス腱周囲のマッサージとストレッチを行います。

ストレッチ方法の例。

写真は膝を伸ばしていますが、膝を曲げて行うストレッチも併せて行うと効果的です。

上の写真のようにアキレス腱を下に引っ張るようなストレッチも効果的です。

また、足底腱膜はheel cordとしてアキレス腱と連結しているので柔軟性改善を図ると予防になります。

ストレッチ例:アキレス腱を伸ばしつつ、足の指を反らせます。

次に、ふくらはぎの筋力を強くします。

踵をあげる練習をすることで力はつきますが、ここでもう一工夫します。

ふくらはぎの筋肉を伸ばしながら働かせます(下の写真の③)

このやり方を行うことで復帰率が倍以上になるという文献もあります。特にアキレス腱症には有効とされています。

①開始姿勢      ②踵を挙げる   ③ゆっくり降ろす

 

 

股関節も重要

また、股関節の柔軟性及び筋力の強化を行うことで再受傷の予防にもなります。

股関節を後ろに引く力や股関節の前の部分の柔軟性がないと、走る際にアキレス腱への負荷が大きくなってしまいます。

ストレッチ方法

エクササイズ例

脚を上に挙げます(写真参照)

腰が反らないようにクッションを入れると良いです。

重心が後ろにある場合も同様です。背中が丸いと重心が後方に行きやすくなり、前方への重心移動が遅くなります。そうすると、ふくらはぎの筋肉が過剰に働くようになってしまいます。

また、そうなると上下動が大きくなってしまい、衝撃も大きくかかり負荷が強くなります。

練習環境、シューズについて

最後に、練習環境の見直しについてです。アスファルトなどの硬い路面では負荷が増します。また、坂道の練習が多くなると(特に登り坂)アキレス腱が伸ばされた状態になるので控えた方がいいでしょう。

シューズはソールがフラットなものよりも、ドロップがある方がアキレス腱にかかるストレスを減らすことができます。ですので、トレーニング用のシューズがオススメです。

まとめ

・アキレス腱の痛みでも細かく見ると病態が異なる

・炎症所見がある場合は、休んでアイシング

・痛みが落ち着いてきたら足や股関節などの機能改善を図る

以上となります。ありがとうございました。

Photo by Joshua Earle on Unsplash

友だち追加

1 個のコメント

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です